プラチナの供給量は?
前述したように、プラチナは、工業生産動向に影響されやすい商品です。しかも、希少といわれている「金(ゴールド)」でさえ、有史以来の生産量は15万5000トンに達しているのに対して、プラチナはわずか5100トンしかありません。
年間供給量も「金」のおよそ4000トンを大幅に下回る200トン前後しかないのです。さらに、プラチナのおよそ90%は南アフリカとロシアの2カ国のみで生産されており、供給は不安定です。
こうした事情から、プラチナ価格は金価格以上に激しく動きやすい傾向にあるといえます。
今後のプラチナ価格は?
2009年6月のプラチナ価格を見ますと、比較的低水準にあるといえますが、中長期的には上昇に転じることが期待されています。
これは、世界経済の回復とともに、中国やインドなど新興国の自動車販売が拡大すれば、再びプラチナの需要が逼迫すると考えられるからです。
プラチナの用途別シェアは?
ジョンソン・マッセイ「プラチナ2009」によりますと、プラチナの用途別シェアは次のようになっています。
■自動車触媒…44.1%
■宝飾品…21.5%
■投資用…6.7%
■化学…6.2%
■ガラス…6.1%
■石油精製3.9%
■電気…3.5%
■その他…7.9% |