排ガス規制とプラチナとの関係
プラチナは、ガソリン車など燃料を燃やして走るクルマにとって不可欠の金属です。というのも、プラチナは排出ガスを浄化する触媒として使用されているからです。
具体的には、排ガスに含まれている有害成分の窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)などを、水や窒素、二酸化炭素に変えています。
排気ガスがディーゼル車にとっては頭の痛い問題だといわれているのも、ディーゼル車は馬力が強く、低燃費ですが、その分、窒素酸化物が発生しやすいので、大気汚染の現況とみられているからです。
ちなみに、環境先進地域といわれる欧州では、2009〜2010年の間に、ディーゼル車に新基準をクリアしたプラチナフィルターの装備が義務付けられています。
なお、日本でも、2009年10月から、ディーゼル車の新規出荷分に窒素化合物排出量の大幅削減が課せられています。
プラチナの触媒としての需要は?
地球温暖化対策として、先進国では排ガス規制強化が急速に進んでいますが、北米でも2007年にプラチナフィルターを備えなければならなくなっています。
このようにプラチナは、2000年代に入り、自動車触媒としての需要が増加していますが、さらに排ガス規制という追い風もあり、需要が急増しています。
ちなみに、2000年には年間60トン弱であったのが、2007年には北米での需要が急増したことから、前年から7.4トン増の128.9トン、2008年には前年から2.7トン増の131.6トンに達しています。 |