プラチナの宝飾品需要は?
プラチナの用途別のシェアを見ますと、自動車触媒がトップで、次いで宝飾品需要が続きます。
ただし、宝飾品は、プラチナ価格が高くなりすぎた反動や、パラジウムへの代替が進んだこともあり、年々減少しているようです。
ちなみに、宝飾品需要は2000年には90トン弱ありましたが、2007年は前年と比較して5.6トン減の45.4トン、2008年はさらに減少して、34.8トン程度となっており、ここ10年で3分の1ほど減少したことになります。
なお、プラチナは他にもガラス加工やパソコンのハードディスクなどにも使用されていますが、2007年のこれらすべてのプラチナ需要を合計すると、前年比6.2トン増の207.6トンになっています。
プラチナ価格のこれまでの推移は?
プラチナ価格は、1999年10月には1トロイオンス=332ドルでしたが、2000年頃から上昇相場を描くようになり、2005年には1000ドルを軽々と突破しています。
2008年には、最大の産出国である南アフリカで大停電が発生し、すべての鉱山が操業停止になり、安定供給ができなくなったことで、一段と価格上昇が加速し、3月上旬には史上最高値の2308.8ドルをつけています。
しかしながら、2008年夏頃にはサブプライムローン問題が顕在化したことから、プラチナ価格も暴落し、同年10月には750ドルまで落ち込みました。
2008年夏までは需要と供給のバランスで価格は上下していましたが、サブプライムローンショック以降は、景気というファンダメンタルズな要因(経済の基礎的要因)に、景気の先行きが暗いという心理的な要因が加わり、価格が下落しています。
これを一時的な現象と見るのか、それとも金融・経済危機の影響がまだまだ続くとみるのかは意見の分かれるところです。 |